2024年6月17日

Terra Drone Agri Country Manager Wilson Ong インタビュー
持続可能な農業を実現するために、Terra Drone Groupへ

2023年9月、テラドローン株式会社は東南アジアを拠点とする農業分野のドローンスタートアップ企業Avirtechの買収を発表しました。
https://terra-drone.net/14104

この買収によりテラドローンが培ってきたドローン技術とグローバルでの経験がAvirtechの農業事業のノウハウと組み合わさり、生産性向上、人手不足の解消、コスト削減、そして持続可能な農業への貢献が期待されています。Avirtechはインドネシアとマレーシアで事業を展開していました。Terra Droneグループは、いくつかの事業の中で農薬散布事業を買収し、「Terra Agri」として引き継ぎました。インドネシアはTerra Drone Indonesia、マレーシアはTerra Drone Agriという新会社を設立し、それぞれの地域で事業を展開しています。

今回の買収に深く携わったTerra Drone Agri Country ManagerのWilson OngにAvirtechにてドローンを用いた農業事業を展開した背景からTerra Drone Groupの一員になることを決めた理由などをインタビューしました。

【プロフィール】
シンガポール・マネジメント大学で会計学と法学を専攻。2012年から起業の道を歩み、複数の企業を立ち上げる。過去5年間はAvirtechでインドネシアの農業分野におけるドローンソリューションのリーダー的存在となった。現在はTerra Agriの事業責任者
LinkedIn:https://www.linkedin.com/in/wilson-ong/

Q. 長年にわたり事業開発、スタートアップ、起業の分野で活躍されてきていると思いますが、まずは経歴を教えてください。

A. 現在、Terra Drone AgriのCountry Managerを務めています。主な担当地域はインドネシアとマレーシアで、ドローンを使った農薬散布を行なうTerra Agriの事業責任者をしています。

もともとはシンガポールで会計士をしていましたが、会計の道は自分には合わないと感じていました。その後、スタートアップで株式売買ツールや企業向けソフトウェアの開発に携わりました。そして、最終的には今の事業にも繋がるドローン向けのソフトウェアアプリの開発に進みました。

シンガポールでAvirtechを創業した当初は、農業用ドローンはメインの事業ではありませんでしたが、ドローンの可能性に気づき、特に農業分野では大きなイノベーションを起こせると確信しました。私たちは、ただの社会の歯車ではなく、新しいことに挑戦し、やりがいのある仕事をしたいと考え、この分野に飛び込みました。シンガポールの国土の狭さから事業展開に限界を感じ、パーム油総生産量約8割を占めるインドネシアとマレーシアに事業を展開していきました。


Q. 農業分野でのドローンの可能性についてどのように考えていますか。

A. 農業分野でのドローンの可能性は非常に大きいと考えています。農業は世界で最も古い産業の一つですが、まだ多くのイノベーションの余地があります。ドローンとその先にあるAIは、農業生産を大きく向上させる次のイノベーションになるはずです。これらの技術は、人口減少による人手不足や気候変動といった農業が直面する多くの課題を解決できると確信しています。企業も従来の手法では持続可能な農業を実現するのは難しいと認識しており、変化や挑戦が必要だと考えています。そのため、ここ数年でドローンなどの新しい技術導入が急速に進み、農業分野での新しいイノベーションが起き始めています。

例えば、インドネシアやマレーシアのパーム農園は、環境に配慮していないと批判されていましたが、ドローンやロボティクス、さらにはAIを活用することで、これまで管理が非常に難しかった大規模農園での殺虫剤や肥料の過剰投与といった問題を見直すことができるようになっています。農業での生産性向上と持続可能性の両立が現実のものとなりつつあります。


Q. 農業事業の急速な成長の要因についてどう考えていますか。

A. まず第一に、多くの他社がドローン事業から撤退する中で当社が生き残れた理由は、優れた技術力にあります。ドローン業界は高度なソフトウェア、ハードウェア、製造のノウハウを組み合わせる必要があり、サプライチェーンの複雑さが他の業界とは少し違います。私たちは、インドネシアだけで50~60名の優秀なエンジニアを含む400名の強力なチームを構築し、その複雑な業界構造に立ち向かってきました。

もう一つの強みは、イノベーションへの投資を継続的に行ってきた点です。当初はインドネシアで大規模農薬散布にドローンを活用するのは珍しく、業界でも先駆け的存在でした。その後も新しい技術を次々導入し、スポット散布や精密散布なども実現しました。今年に入ってからは、肥料散布にもドローンの活用を始めています。2年前には夢の話だったことが、現実となっています。

このようなイノベーションは、最先端な技術でさえも、あっという間に時代遅れになってしまうから継続的に投資していくことが重要で、そのためには莫大な資金が必要です。そういう背景もあり、Terra Droneからの買収に応じたのは正しい選択だったと今でも思っています。


Q. 業界の最前を常に走っていたのにもかかわらず、Terra Droneの買収に応じた理由は何ですか。

A. 実は2年ほど前からTerra Droneと事業のことや業界のことについて情報交換を始めていました。当時テラドローンは農業事業の参入を検討し始めたばかりで、事業展開について意見交換を重ねてる中で、両社の考え方や価値観が似ているのに気づきました。そして、一緒に事業を進めることで、より大きなことができ、業界の進歩に大きく貢献できると感じました。

Avirtechには現地の知見やドローン農業の技術、運用力があります。一方、テラドローンはUTM(ドローンの運航管理)や規制に関する知見、大規模な経営体制など、事業拡大に必要な要素を持っています。両社が手を組むことで、お互いの不足部分を補完し合い、より速く、より大きな成果を達成できると考え、Terra Droneの買収に応じました。

Terra Drone Groupの一員となることで、私たちの熱意と専門知識、そしてグループの経営資源とグローバルネットワークを活用することができます。これにより、業界に大きなインパクトを与えられると感じています。ドローンの活用だけではなく、AIやロボティクスの導入することで、次の産業革命を目指しています。環境に配慮した持続可能な農業の実現に向け、先駆者としての役割を果たしていきたいと考えています。


Q. テラドローンの価値観に共感したとおっしゃってましたが、ミッションやTerra Way(バリュー)についてどのように感じましたか?

A.Terra Wayは、テラドローンの買収に応じた大きな理由の一つでもあります。その中心にあるスタンス面の「Challenge as Global No.1」に深く感銘を受けました。私たちは、すでにインドネシアとマレーシアでは業界トップクラスのシェアを誇っていますが、さらなる海外市場への展開を目指しています。世界中には私たちの農業用ドローン技術を必要としている国が数多く存在します。テラドローンと共に、これらの国々で技術革新を推進できると確信しています。

さらに、Terra Wayには「Ownership&Grit」「Centerpin&Speed」「Inspire&Inspire」というバリューがあり、これらも素晴らしい考えだと思います。Terra Wayという共通のバリュー(行動指針)が、Terra Drone IndonesiaやTerra Drone Agriだけでなく、ヨーロッパのUniflyやアメリカのAloft Technologiesなど、世界中のテラドローン社員の一体感を強めています。異なる文化や言語、信念を持つグローバルな人材が共通の目的に向かって進む姿は、急速に成長するTerra Drone Group全体にとって非常に重要です。



Q. 農業事業のTerra Agriやテラドローンが積極的に新しい人材を募集していますが、新しいメンバーを選ぶ際に何を重視していますか?

A.私たちが求めるのは、顧客の課題を発見し、責任を持ち、その解決に全力を尽くす姿勢や、挑戦を楽しむ姿勢を持った人材です。特にマネージャーには、指示された以上のことを自ら考え、実行する能力を求めています。インドネシアとマレーシアのTerra Agri事業部門の現在のマネジメントチームの多くは、4年前に社員やドローンパイロットとして入社し、その後昇進した人たちばかりです。私自身も含め、皆が様々な失敗を繰り返し、学び、成長を経験し、組織を前進させています。一緒に働くことで、たくさんの失敗から学んだ先に大きな成功を掴み取れると信じています。


Q. 最後に、未来の社員へ一言お願いします。

A. Terra Agri事業は、会社の成長に貢献しながら、個人としても専門的にも成長できる環境が整っていると実感しています。現在、私たちは市場での可能性のわずか5%しか達成できていませんが、私たちと一緒に100%以上まで突き進んでくれる熱い人材を求めています。単に定型業務をこなすのではなく、挑戦を楽しみ、困難に立ち向かう意欲のある方には最適な環境です。自らの力で圧倒的な成長したい、難題に取り組み、先駆者となりたいという強い意欲がある方ぜひお話しましょう!