
急成長を続けるソリューション事業本部では、組織の一体感を強化し、今後のさらなる発展に向けて指針を明確にするため、2024年11月に初の事業部合宿を実施しました。合宿には経営陣も含め、15名のメンバーが参加し、2日間にわたって熱い議論を重ねる中で、新たなビジョンを策定しました。この記事では、合宿の目的や取り組み内容、そしてこれからのソリューション事業本部のビジョンについてご紹介します。
今回の合宿の目的
ソリューション事業本部では、事業拡大に伴い、社内での権限移譲が進む中で、新たな体制を構築するフェーズに入っています。その一環として、各チームのリーダーがビジョンを深く理解し、組織の一体感を高めることを目的に、2日間の合宿を実施しました。
この合宿では、以下の3つの大きなテーマに取り組みました。
・個人と組織の価値観の共有
・わかりやすい言葉でのビジョン策定
・中長期戦略の明確化
施策① バリューズカード
目的:価値観を見える化し、相互理解深める
ソリューション事業本部には、営業や開発などの多種な職種に加え、土木業界で豊富な経験を持つプロフェッショナルなど異なるバックグラウンドを持つリーダー陣が集まっています。そのため、改めてお互いの価値観を理解し、共通認識を深める機会が必要でした。しかし、組織が一体化するためには、お互いの根本的な考え方を把握することが不可欠。
そこで合宿の最初に取り入れたのが、「バリューズカード」を用いたグループワークです。
実施内容
・少人数のグループに分かれ、カードに書かれたキーワードを使って「自分が大事にする価値観」を共有。
・お互いのカードを見ながら、「なぜそのキーワードを選んだのか」について対話を実施。
得られた効果
・自己認識の向上
普段意識していない“自分が本当に大切にしているもの”を再認識できました。
・他者理解への促進
同僚がどのような考え方を大切にしているかを知ることで、今後のコミュニケーションがスムーズになりました。
結果として、「あの人はこういう考え方をしていたんだ」「自分の思い描く理想と結構近いかもしれない」といった発見があり、チーム内の相互理解や結束がさらに深まりました。
施策② ビジョン策定
目的:組織としての「目指す未来像」を明確にする
合宿のメインセッションは、ソリューション事業本部がこれからどこを目指し、どんな価値を提供していくのかを言語化すること。事業領域やチームごとに異なる考え方を整理し、1つの統一した指針を作ることで、全員が同じゴールに向かえるようにしました。
ビジョン策定のゴールとして
「ソリューション事業本部の目指すビジョンが決まり、各リーダーがそのビジョンに込められた意味を理解し、納得している状態」
ビジョンの意義
まず、事業や組織としての強みを洗い出し、テラドローンらしさを再認識する作業から始めました。そのうえで、全員がワクワクし、納得感を持てるビジョンを策定するために、組織の価値観やビジョンの軸を明確にし、それを言葉としてまとめました。
このプロセスでは、ただ言葉のニュアンスで決めるのではなく、実際に組織全体が一丸となって動けるよう、全員が腹落ちすることを重視しました。そのために、投票や修正を繰り返しながら最適な表現を探りました。

議論を重ねた結果、事業部の進むべき方向性を表すビジョンとして
「土木に、新たな常識を」が策定されました。
施策③ 2027年方針策定
確定したビジョンを踏まえ、「理想の状態を実現するには、具体的にどのような道筋を描けばよいか」を逆算して考えました。2027年の段階で組織をどこまで成長させたいのか、どのような存在感を示したいのか、そのビジョン像を具現化するうえでの主要方針を議論し、全員が心からワクワクできる未来像を描くことを目指しました。

企画者にインタビュー
今回企画をしたソリューション事業本部の岡井さん、可部さんに今回の企画の背景を伺いました。
ーー改めてなぜ合宿という形で今回企画されたのでしょうか。
テラドローンは、多様な業界に事業を展開しており、それらをコーポレートミッションのもとで統合しています。しかし、コーポレートミッションだけでは抽象度が高く、各事業の戦略や個々の業務との結びつきが明確になりにくいという課題がありました。そのため、業界ごとに特化した戦略を策定し、機動的な事業展開を実現するために、各事業単位への権限移譲を進めています。今回の合宿では、このような背景を踏まえ、各業界・事業特性を考慮したビジョンを策定し、それを基に業界ごとの戦略を具体化することを目的としました。そのためには、非日常の環境に身を置くことで、日常業務の枠を超えた広い視野で議論を深められる場が必要でした。合宿という形式なら、一つの場でビジョン策定から戦略立案までを一気に進めることができると考え、実施に至りました。
ーー実施をした感想を教えてください。
合宿を通じて事業全体の方向性が明確になっただけでなく、「多様なバックグラウンドを持ちながらも、共通の価値観があることを改めて実感できた」という声などが印象的でした。社歴が長い人と比較的浅い人との間にあったカルチャーのギャップが解消され、相互理解が深まったことも大きな成果です。
また、今回の合宿には、コーポレート部門から後藤さんにも参加いただけたことで、事業方針にコーポレートの視点を反映することができました。これにより、今後の事業展開において、事業部とコーポレート部が一体となって進めやすくなると感じています。活発な意見交換が行われ、組織全体の連携が強化された点は、非常に意義のあることだと思います。
ーー今回実施にあたってこだわったり工夫した点について教えてください。
合宿の前に部長陣への個別面談を実施し、それぞれの価値観や重視する点をしっかりヒアリングしました。その情報をベースに、他社の研修事例も参考にしながら合宿用のワークショップ形式を整えました。ビジョン策定時には、事前面談での意見をもとに議論を展開できたので、参加者全員が納得感を持ちやすかったのではないかと思います。
ーー現在、策定したビジョンに向けて進捗はいかがでしょうか。
今回策定したビジョン・戦略を基に、各チームの具体的な方針まで落とし込み、マネージャーがその方針に沿ってマネジメントを実施していきます。また、クォーター会議などを活用しながら、進捗状況のモニタリングや必要な調整を行うとともに、ビジョンと戦略の紐づきを定期的に確認していく予定です。さらに、ビジョンを各チームの目標設定にも積極的に活用し、組織全体での浸透を図ってまいります。
さらに、マネージャー層向け研修や新入社員のオンボーディングプログラムへの組み込みなども検討しており、組織の一体感を高めるという点でも、今回の合宿は非常に重要なステップを踏むことができたと感じています。
最後に
今回の合宿を通じて策定したビジョン 「土木に、新たな常識を」 を軸に、ソリューション事業本部はさらなる成長を目指します。
この取り組みが、皆さんの組織づくりや事業推進に少しでも参考になれば幸いです。私たちも引き続きビジョンを軸に、社員一人ひとりが生き生きと活躍できる組織づくりを進めていきます。今後のソリューション事業本部の活動に、ぜひご期待ください。